2009年6月10日水曜日

1月1日 午前4時

 今年はパリダカ史上はじめての試みで、アフリカ大陸のみでの競技となる。
セネガルの首都ダカールからスタートし、パリダカにはなじみのあるニジェールの町アガデスを折り返し、再びダカールに戻る、というコース設定だ。 そういうわけで私たちエントラントはスタートに向けてパリからダカールに移動しなければならない。
 

 1月1日の早朝。
ドゴール空港には多くの競技者やメカニック達が集まっていた。
出発を待つロビーは再会を喜びあう人たちの高揚感で充満している。
「ラリー」という言葉に「再び集う」というという意味があるように、私はこの再会の瞬間がとても好きだ。
 
 ロビーには、去年同じ日にリタイヤとなった横川氏もいる。横川氏は盗賊からマシーンを守るため、あのサハラ砂漠に一人残り、自分の落したものに寄ってきてくれた「ふんころがし」を話し相手にし、残り少ない水をチビチビ飲みながら救助されるまでの3日3晩を何の不安もなく過ごしたというものすごい経験の持ち主。彼は今年は日産テラノで長谷見昌弘氏のナビとして参戦するそうだ。

 今年のキャンプ地も楽しくなりそうだ!

 現地時間午後3時半。ダカールに到着。

「三菱インターナショナル チーム 御一行様」を迎えにきたマイクロバスの屋根の上には、私たちの荷物が見事に山積みされていく。もの凄くアフリカっぽい光景だ。

 そして、私の予想をはるかに超えた荷物を載せたバスがのろのろと走り出した。
 
バスの揺れ。
体にまとわりつく潮風。
そして、けだるい疲れさえも私に緩い幸福感を与えてくれていた。
この「のろのろ」と「ゆるゆる」した感じ、しばし堪能。

 40分ほどでホテルに到着。
意識したわけではないが、その緩みが一気にピンっと張ったものに変わる。


いよいよ戦いが始まるのだ・・・・!
 


 
 

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